スポーツインストラクターの給料はいくら?収入を上げるポイントも解説
2025.04.21

スポーツインストラクターは、お客様にトレーニングマシンの使い方を指導したり、ヨガやエクササイズなどのスタジオレッスンを提供したりする仕事。健康へのニーズが高まる近年においても、注目したい職業のひとつです。
この記事では、そんなスポーツインストラクターの給料(報酬)について、正社員・アルバイト・業務委託の場合に分けてご紹介します。また、介護職員として「リハビリインストラクター職」に就く場合の給料についてもまとめました。
さらに、給料を上げるための方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
スポーツインストラクターの給料は契約形態によっても異なる
まず、スポーツインストラクターとして働くためには、スポーツジムなどの施設と契約する必要があります。このときの契約形態は、主に以下の通りです。
正社員 | 月給制 |
アルバイト | 時給制 |
業務委託 | 歩合制(例:レッスン1本〇円など) |
上記の通り、どの契約を結ぶかによって給与形態(報酬形態)が変わります。次の項目では、契約形態ごとに分けて、具体的な金額について見ていきましょう。
スポーツインストラクターの給料はどのくらい?

この項目では、スポーツインストラクターの給料についてご紹介します。
正社員の給料
スポーツインストラクターの正社員の年収は、300~350万円ほどといわれています。初任給の目安は、18万〜20万円ほどです。ただし、実際の給料額や賞与(ボーナス)の有無・支給回数は、勤務する会社によって異なると考えましょう。
また、正社員としてスポーツインストラクター職に就く場合、トレーニングセッションやスタジオレッスンだけを担当できるわけではない可能性も…。例えば、お客様の入会手続きや事務作業などが業務内容に含まれている場合があります。
そのため、給料に関することだけでなく「入社後にどのような仕事をするのか」もしっかり確認しておきましょう。
アルバイトの給料
アルバイトスタッフとしてスポーツインストラクターをする場合、時給は1,000円~1,200円程度が目安です。
仮に、時給1,100円として1ヶ月の収入を計算してみましょう。週に5回、1日8時間勤務した場合の収入は以下の通りです。
- 1,100円×8時間=8,800円(1日)
- 8,800円×5日=44,000円(1週間)
- 44,000円×4週間=176,000円(1ヶ月)
1ヶ月あたりの収入は約176,000円になる計算です。また、スポーツジムによっては、実施したレッスン数に応じて、別途手当がつくこともあります。
業務委託契約の報酬
業務委託のスポーツインストラクターの場合、報酬は「1レッスンあたり〇円」「1セッションあたり〇円」の歩合制で発生するパターンが多く見られます。
レッスン(60分) | 3,000円~5,000円ほど |
---|---|
セッション(45~60分) | 5,000円~7,000円ほど |
レッスン1本あたりの単価が4,000円だと仮定してみましょう。週に15本、月に60本を担当する場合、1ヶ月あたりの収入は240,000円となる計算です。
なお、レッスンやセッションの1本あたりの単価はスポーツジムごとに異なっており、本人の経験やスキルなどに応じて変わると考えましょう。
※業務委託の場合、正社員やアルバイトのように会社と雇用契約を結ぶわけではないため、「給与(給料)」ではなく「報酬」と呼びます。
スポーツインストラクターが給料を上げる方法とは?

この項目では、スポーツインストラクターが給料を上げるための方法について解説します。
正社員が給料を上げる方法
スポーツインストラクターに限らず、正社員は勤続年数が長くなるほど給料が上がったり、年齢に合わせて昇給したりするパターンが多く見られます。
勤続年数や年齢以外で、正社員のスポーツインストラクターが給料をアップさせたい場合は、以下の方法が一般的です。
- マネージャーや店長などの管理職に昇進する
- 資格を取る(手当てがつく場合がある)
- 条件のよい他の会社に転職する
- フリーランスとして独立する
まず、管理職に昇進すると役職手当がつくため、給料は上がるでしょう。ただし、部下の管理など仕事の幅が増えるため、役職なしのときに比べてレッスンやセッションのみに集中することは、難しくなると考えられます。
また、スポーツジムによっては、指定の資格を取ることで手当てがつくことがあります。その場合は積極的に資格取得を目指すとよいでしょう。
その他、より条件の良い会社に転職する方法も、給料をアップさせるための選択肢のひとつです。ちなみに、正社員を経験した後に独立して、フリーランスのスポーツインストラクターとして活動したり、自身でジムを運営したりする方もいらっしゃいます。
アルバイトが給料を上げる方法
アルバイトのスポーツインストラクターの場合、給料が上がるかどうかはスポーツジムごとに異なります。具体的には、以下のポイントが関係します。
- アルバイトの昇給制度があるか
- レッスンやセッションの手当てがつくか
- アルバイトでも資格手当がつくか
まず、スポーツジムにアルバイトの昇給制度がある場合、指定のタイミング(研修終了後・契約更新時など)や、独自のテスト合格時に給料が上がります。
また、スポーツジムによっては、レッスンやセッションを受け持った回数に応じて、手当てがつくパターンもあります。さらに、アルバイトスタッフであっても、資格を取得すると時給がアップするスポーツジムも存在しています。
いずれにせよ、スポーツジムの方針によって昇給の有無が異なるため、応募時にはスタート時給だけでなく、昇給制度についてもチェックしておきましょう。
業務委託契約で報酬を上げる方法
つづいて、フィットネスクラブなどと業務委託契約を結び、スポーツインストラクターをしている場合を見ていきましょう。報酬額を増やす方法は主に二つです。
- 担当するレッスン・セッション数を増やす
- 1本あたりの単価を交渉する
また、業務委託のインストラクターとして活動する傍ら、個人でオンライン配信をしたり、レンタルスタジオを借りてレッスンを開催したりする方法も選択肢のひとつです。人気が出れば、収入を上げることができるでしょう。
スポーツインストラクターの福利厚生
スポーツインストラクターの求人を確認するときは、ついお給料の欄に目がいきがちですが、それ以外の部分にも注目してみましょう。例えば、福利厚生です。福利厚生は「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の二つに分かれます。
まず「法定福利厚生」は、以下の6種類の法律で定められています。
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 介護保険
- 労災保険
- 子ども・子育て拠出金
次に「法定外福利厚生」とは、企業が任意で導入している福利厚生のことを指します。ここでは、一例をご紹介します。
- 通勤手当
- 住宅手当
- 家族手当(扶養手当)
- 育児手当
- 従業員向けの寮の提供
- スポーツジムの利用割引
- 産前産後休暇
- 育児休業
- レジャー施設での優待
- 特別休暇制度(バースデー休暇など)
このような福利厚生のなかには、毎月の生活費に大きく関係するものもあります。例えば、通勤手当や住宅手当、寮の有無などが挙げられます。そのため、求人に応募する際は、給料額だけでなく福利厚生も合わせてチェックしておきましょう。
リハビリインストラクターという選択肢もある

スポーツインストラクターの中には、リハビリインストラクターと呼ばれる職を選ぶ方もいらっしゃいます。体の動かし方を指導するといった点では、一般的なジムのスポーツインストラクターと共通していますが、大きな違いは対象となるお客様です。
リハビリインストラクターがサポートするのは、病気やけが、加齢などにより、これまでのように体を動かすことができなくなった方々です。
機能改善のエクササイズを通して、ときには「以前より歩けるようになった」や「腕が上がるようになった」など、お客様の体に変化があらわれることも。そのような嬉しい経験を一緒になって喜べる、やりがいのある仕事です。
そして、このリハビリインストラクター職に就く場合、会社にもよりますが、介護職員(正社員)として契約することがあります。その場合の給料の目安をご紹介します。
介護職員(リハビリインストラクター)の給料
介護職員の給料については、厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇等調査結果」 の194ページに記載があります。
このデータによると、令和4年12月の介護職員の平均給与額は、318,230円とのこと。内訳は、平均基本給額186,840円+平均手当額80,860円+平均一時金額50,530円です。
※一時金は1月~12月に支給される金額の1/12
記事の前半でご紹介したスポーツインストラクターと比べても、給料は大きく変わらないといえるでしょう。
ただし、支給される手当の種類や金額に関しては、勤務する施設先によっても異なるため、あくまで参考程度にご覧ください。
また、リハビリインストラクターとして働く場合、スポーツインストラクターと同様に、介護業界でのキャリアアップを通して給料を上げることが可能です。詳しくは次の項目でお伝えします。
参照データ:「厚生労働省|令和4年度介護従事者処遇等調査結果 」
介護職員(リハビリインストラクター)が給料を上げる方法
介護職員がキャリアアップして給料を上げる一般的な流れとしては、以下が挙げられます。
①介護職員として経験を積む
介護職未経験の場合でも「3年以上の実務経験があり、実務者研修を受けた者」は、介護福祉士の国家試験を受けることが可能です。
上記の条件を満たすために、まずは介護職員として経験を積みましょう。
その後、年に1回おこなわれる試験に合格することで、国家資格を得られ、次にご紹介する「介護福祉士」として勤務できるようになります。
参照記事:「厚生労働省|介護福祉士の資格取得方法」
②介護福祉士(国家資格)の資格を取る
介護福祉士の資格を取得できれば、多くの場合、資格手当が支給されるため、給料が上がります。また「生活相談員」と呼ばれる専門の職種に就くことも可能になります。
③介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格を取る
介護福祉士や生活相談員など、指定された業務の経験が5年以上ある場合、年に一度実施される「介護支援専門員実務研修受講試験」の受験資格を満たすことができます。
上記の試験に合格することで、ケアマネージャー職に就くことが可能です。ケアマネージャー職は、他の介護系の職種と比べて給料が高い傾向にあります。介護業界でのキャリアアップを目指す方は、取得しておきたい資格といえるでしょう。
参照記事:「社会福祉法人 広島県社会福祉協議会|介護支援専門員実務研修受講試験について」
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元氣ジムは、運動機能の改善・維持を目的としたリハビリを通して、高齢者をサポートしています。「体を動かす仕事で人の役に立ちたい」「思いやりの心を持って働きたい」そんな、一人ひとりの想いを叶えられる職場です。
入社後は研修制度が整っているため、未経験者・無資格の方でも安心して活躍できます。私たちと一緒に「高齢者を元氣に、そして笑顔に」しませんか?
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